高江米軍ヘリ不時着炎上から 1 ヵ月

2017年11月11日

高江米軍ヘリ不時着炎上から 1 ヵ月
東村高江の民間地に、米軍機CH53Eが不時着炎上する事故を起こしてから 1 か月。国家権力を総動員して米 軍のための新基地建設を強行し、挙げ句の果てに米軍機の事故が起きた高江を訪れた 高江に向かう県道 70 号線は、11、12 日の両日開催される「ツール・ド・おきなわ」の選手だろうか、疾走する自 転車が行き交っている。高江集落の近くになると「ヘリパッドはいらない」ののぼり旗や「WE WANT A W
ORLD HERITAGE WITHOUT MILITARY(基地のない世界自然遺産へ)」と書かれた看板
もあるが、自転車で走行する国内外の参加者には何かを感じてもらえるだろうか。高江集落に一番近いヘリパッド N4入口には、警備員が 2 名姿勢正しく警備をしている。昨年 7 月の参議院選挙以後、突如として始まったヘリパ ッドの強制着工で攻防の舞台となったN1ゲート前にも、数名の警備員がいるものの、機動隊の姿はもはやなく、
激しい闘争が展開された緊迫感はない。しかし、警備員の目の前には、高江に生活をしながら不屈に闘いを続ける
住民たちの姿があった。伊佐育子さんをはじめとする老々男女(失礼!)の4名だ。とは言っても何をするでもな
く、テーブルを囲んでゆんたくしている。テントの裏手を見るとかつてあった仮設のトイレはなく、なんと車いす でも出入りできるようにスロープをつけた、木造の素晴らしいトイレが新設されている。 高江住民の不安と怒り
ヘリパッド工事の現状は、崩落した法面の補強工事や着陸帯の補強と芝の植え替えは完了したという。いっぽう で今年6月、東村の海岸がヘリパッドの H 地区から流出したとみられる赤土で濁る事件があった。沖縄防衛局は赤 土流出防止対策を万全にすると言ったが、具体策は不明のままだ。伊佐さんは、再び高江の海や川が汚されること
を心配している。そして何より、住民の生活が不安に満ちたものであることが今回の事故で明白となったことに怒
りをあらわにしている。これまでにも、深夜、早朝を問わずオスプレイ等が飛び回り、またときには県道からそれた
生活道路に、突如として重武装の米軍兵士が現れたりすることの恐怖にさらされ
ていた。日本政府は北部訓練場の過半が返還された成果のみを宣伝するが、実態は
基地機能の強化と住民の生活をさらに不安にし、自然破壊を伴った新基地建設だ。

ヘリが不時着炎上した民間の牧草地の保障を、日米が分担して行うと報道され。
「米軍が起こした事故でなぜ税金が使われなくてはならないのか」と 、住民らはア
メリカにものを言えない日本政府の姿勢を批判する。さらに「沖縄の負担軽減策」 でグアムに新たな基地(射撃場)が建設される問題では、「日本の税金を使って、日 本のゼネコンがグアムに射撃場を作る。でもその射撃場の先にはグアムの先住民
の聖地がある」と 、弱い立場の人たちに負担をしわ寄せする日米双方の政治に怒り を込めている。 「進入灯」は何のため
米軍ヘリの事故現場近くの県道沿いに、住民らが「進入灯」と呼ぶ航空標識灯が
ある(左写真)。もともと、高江集落があることを、米軍機のパイロットに認識して
もらうようにと、沖縄防衛局に高江の住民が要請して設置されたものらしい。しかしよく見ると、確かに「進入灯」
のような形状をしている。夕暮れにくだんの事故ヘリは、この「進入灯」をめざしてやってきたのではないか。事故
の詳細報告を公表させると共に、この「進入灯」についても追求する必要がありそうだ。

沖縄だより No.44

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